令和2年度採用
土木部 益田県土整備事務所
津和野土木事業所 工務第二課
係⾧
令和2年度~令和4年度
出雲県土整備事務所 土木工務第一・二課 主任技師
令和5年度~令和6年度
土木部港湾空港課 主任
令和7年度~
益田県土整備事務所津和野土木事業所 係長
大学でコンクリート構造物の解析に関する研究を行い、「コンクリートに関する業務に、現場に近い立場で携わりたい!将来的には設計がしたい!」との思いから、主にコンクリート構造物の補修・補強を行う建設会社に就職し、2年間ほど現場監督を行っていました。その後、最終的な目標であった「設計がしたい!」という思いが強くなったため、建設コンサルタントに転職し、橋梁の補修・補強・新設設計に携わっていました。
自分の“やってみたい(興味・関心)”を追いかけながら、非常に充実した20代を過ごせたと感じています。30歳になり、“家族と過ごせる時間“を大切にしたいという思いが強くなったため、2年間ほど悩みましたがUターンを決意しました。新しいことに挑戦したい自分の性格もあり、転職先は建設コンサルタントではなく、島根県職員に決めました。その際は、先に島根県職員として働いていた元同僚が、活き活きと働いている様子も決め手となりました。
現在は係⾧の立場で、河川・砂防・道路・災害事業の執行に携わっています。民間時代は、「工事」や「業務委託」といった事業の中の「土木技術」に特化した立場で仕事をしていましたが、行政では「工事や業務委託の発注・監督」はもちろんのこと、「用地交渉、地元・関係機関調整、予算調整」といった部分にも携わります。そして現在感じているのは、「土木技術以外の部分」が事業執行に与える影響は非常に大きいということです。事業を円滑に進めるために、全体を見通したうえで、事前調整する行政側の責任は非常に大きいと感じています。地域がより良くなるように、時には厳しい意見もいただきながら、関係者と調整して事業を円滑に進め、日々業務に取り組んでいます。
道路工事において、地盤を掘削した際に、既設構造物が計画時に想定していた形状と異なることが判明し、応急対応及び計画変更を行ったことがありました。供用中の道路ということもあり、工事業者や設計コンサルタントと調整しながら、速やかに安全を確保するための対策を行い、制約条件を満足するよう計画を変更し、工事を完了させました。その際には、「この工法で事故は起きないか」、「交通渋滞は発生しないか」、「住民の安全は確保できるか」、「工事業者や建設コンサルタントの負担を減らすためにはどうしたらよいか」等、様々な部分を気にかけながら業務を進めました。最終的に対策工事が完了したときに安心したのを覚えています。現在でも、その道路を通る度に、そのときの記憶が蘇ります。
県職員になってから子どもが生まれ、「時差出勤制度」や「育児時間制度」を利用するなど、子どもと過ごす時間を最大限確保できるよう工夫しながら仕事をしてきました。年度末や転勤等も重なり、大変な時期もありましたが、凄まじい速度で成⾧していく子どもの様子を毎日見ることができ、かけがえのない時間になりました。また、当時の係⾧には「今しかできないことを大切に!」と言われ、業務をサポートしていただきました。子育て支援に関する制度が整備されているのはもちろんですが、子育てに対して理解のある職場環境が整っていることも、県職員の大きな魅力だと思います。自分も係⾧となり、当時の係⾧と同じように部下が「今しかできないこと」をできる環境を作ってあげたいと考えています。
民間から行政への転職を検討する際に、「民間から来た自分がうまくやっていけるか」、「これまで技術的な部分に特化して仕事をしてきたので、やりがいを感じられるか」と不安を感じていました。実際に県職員になって感じるのは、様々な背景を持つ職員が活躍しており、転職者を受け入れる環境が整っているということです。最初は仕事の内容が分からず戸惑いましたが、上司や同僚に相談に乗っていただき、土木行政職員へと少しずつ成⾧できていると感じています。土木行政職は、関係者調整や最終的な事業執行の判断等を行うため大変な面もありますが、管理者側でなければ携われない範囲もあり、熱意を持って取り組めば、土木事業が地域課題の解決につながっていることを実感することができます。そして、民間時代と同じように周りに優秀な職員がいるので、異動の度に刺激を受けながら、自分の視野を広げていくことができます。
県職員(総合土木職)では、地方機関勤務と本庁勤務を繰り返しながら、県の土木行政に携わっていきます。地方機関勤務と本庁勤務は、それぞれ難しさが異なり、異動するごとに事業の“見え方”が変わっていきます。今後は、将来的な本庁勤務に活かせるよう、現場により近い立場で、課題を感じながら日々の業務に取り組んでいきたいと考えています。また、係⾧になり、携わる事業が1人分から係員分へ大幅に増え、係員と一緒に考える機会も増えました。私自身も土木行政職員として日々勉強中のため、係員と一緒に成⾧していきたいと考えています。そして当然ですが、自分の気が付かない部分で、民間企業から転職してきた私独自の目線が出ていると思います。係員もこれから様々な背景を持つ職員と仕事をすると思いますが、少しでも今後によい影響を与えられるような先輩職員になれればと考えています。
私は30歳のときに入庁したということもあり、もう少しで土木行政職としての経験年数が民間時代の経験年数を追い越すときが来ます。また、民間時代は主に“橋梁“に関する業務に携わってきましたが、土木行政職の業務内容は、各種土木事業(道路・河川・砂防・災害等)を実施するための、関係機関との調整・予算調整・事業執行管理と多岐にわたります。当然ながら入庁後も勉強の日々です。最初は戸惑う時期もありましたが、少しずつ土木行政職員としてできることが増えてきました。そして、自分が民間時代に一所懸命取り組んで得た知識と考え方は、土木行政において役立つこともあり、自分自身を助けてくれます。これまで積み上げてきた環境を変えるときは勇気がいりますが、新たな環境にも十分対応することができると感じています。この文章を読んでいただいている様々な経験を持つ方と一緒にお仕事ができる機会を楽しみにしております。