西尾 芳紀
平成23年度採用
産業技術センター 技術第三部 生産技術科
主任研究員
学生時代は電気電子工学を専攻し、大学院に進学。卒業後は島根県の研究員として、産業技術センターに勤務し日々新たな知識を身に付けている。人事異動がほぼない職場のため、異動は10年で1回のみ。最近マイホームを建て、早く帰れる日にはできるだけ育児に参加する1児の父。
研究職という肩書きですが、配属の科によっては民間企業からの技術的相談に応えるなど、研究以外にも様々な業務に携わることができます。産業技術センターには高度な分析機器など様々な機材が揃っており、楽しく仕事ができる職場です。
平成23年度〜平成30年度
産業技術センター 環境技術科
在籍8年。主に化学系の内容を扱う部署。
令和元年度〜
産業技術センター 生産技術科
依頼試験や機器開放、技術相談がメイン。研究費を活用した研究なども行っている。
大学では工学部・電気電子工学科に所属していました。その後大学院に進んで研究を行う傍ら、就職活動を始めたのですが、当時はリーマンショックの影響で就職氷河期と呼ばれる時代でした。メーカー等の民間企業を志望していましたが、なかなか採用が決まらず、とても苦労したのを覚えています。そんな時に大学事務の方から紹介してもらったのが、島根県の産業技術センターでした。採用試験の実施時期も他に比べると遅かったので、しっかりと準備して試験に臨むことができ、無事に研究職として採用が決まりました。
主に、島根県内のものづくり企業の支援として機器開放や依頼試験、技術相談を行っています。産業技術センターには高額でなかなか自社で保有できない機器や、維持管理が大変な機器なども揃っており、低額で利用していただけます。その他にも、高度な技術や知識が必要な場合には、依頼試験といって企業に依頼された試験や分析を行うこともありますね。また、県内企業の製品でトラブルや不良が発生した場合に、その原因調査をするケースも。
企業からの相談は多種多様なので、何年経っても学ぶことは多いですね。課題が難しく簡単には解決できないことも多々ありますが、初めは分からなかったことが徐々に理解できるようになり、成長を感じられるのがこの仕事のやりがいでもあります。
研究職というと常に研究をしていると思われがちですが、産業技術センターには「企業の技術支援」と「研究開発支援」の2つの役割があります。私が所属している生産技術科では主に既存産業の技術支援を行っていますが、企業のニーズに応じて技術開発や製品開発支援といった新たに生み出すことにも携わることがあります。
それぞれに違う魅力があるのですが、私が現在担当している既存産業の支援の場合、民間企業がどんな課題を抱えているかによって相談内容が変わるので、幅広く様々な知識が身に付きます。日々新しい発見があり、とても面白いです。
最初に配属された科は大学で専攻していた電気電子工学とは違い化学がメインでした。分からないことも多く最初は苦労しましたが、その分学ぶことが多くありました。そこで初めて経験した様々な機器を使った分析業務が非常に面白く、今ではむしろそちらに興味があるくらいです。
入庁して10年経ち、学生時代より明かに勉強するようになったと思いますが、今でもまだまだだなと感じることが多々あります。周りの先輩職員は、民間企業などからの質問や相談に対して迅速且つ的確に応えているので、本当にすごいなと思います。その領域に到達するにはまだまだ時間がかかりますし、努力も必要で大変だろうなと思いますが、いつか先輩職員のようになることを目標に、日々経験を積み重ね、業務に取り組んでいます。