働く人の声

トップ > 働く人の声 > 児童福祉 > 村田 沙弥香
村田沙弥香

子どもたちの明るい未来のために、仲間と共に挑戦を続ける。

村田 沙弥香

平成29年度採用
中央児童相談所 相談支援第一課
主任技師

生まれも育ちも島根県。大学在学中に社会福祉士の資格を取得し、児童福祉専門職として島根県職員に。現在所属する児童相談所は業務内容によっては緊迫する場面もあるが、普段は和やかですぐに相談できる雰囲気に助けられている。休みの日には美味しいものを食べたり、温泉に行き気分を入れ替えている。

仕事の面白さPoint

児童相談所の仕事は、その業務の特性上、緊張感のある場面も避けて通れません。しかし、困りごとを抱えている家庭が少しずつ良い方向へ向かっていき、子どもの成長や保護者の変化を感じられた時に、少しでも力になれたのではと思い、やりがいを感じます。

村田沙弥香さんの仕事内容

入庁後のステップ

STEP 01

平成29年度〜令和2年度
島根県立わかたけ学園 児童支援第二課(女子寮)

日常生活を通した支援だけでなく、子どもたちと一緒にバレーボールに本気で取り組みました。子どもたちと一緒に成長できる毎日は本当に楽しかったです。

STEP 02

令和3年度
島根県立わかたけ学園 児童支援第一課(男子寮)

同じわかたけ学園の男子寮に異動。日差しの強い中、野球や活動に本気で取り組む子どもたちの姿を思い出すと、今でも元気をもらえます。

STEP 03

令和4年度〜
中央児童相談所 相談支援第一課

初めての児童相談所勤務。周りのサポートも受けつつ、ケースバイケースで自分の考えを出しながら仕事を進めています。

辿り着いた答えは「やっぱり児童福祉の世界で働きたい」という思い。

元々、子どもと関わる仕事に就きたいと思っており、大学時代は児童相談所の一時保護所で非常勤嘱託職員の児童支援員をしていました。辛い場面もある仕事ですので、当時は子どもとの関わり方に悩み、自分には向いていないと思うこともありました。それでも児童虐待に関するニュースを見るたびに心が痛み「自分ができることって何だろう?」と考え抜いた末に、「やっぱり児童福祉の世界で働きたい」という答えに辿り着きました。
具体的な就職先として一番に浮かんだ児童相談所は行政機関ですので、そこから県職員になるための勉強を始めました。専門職の試験では、一般科目と専門科目が出題されるため勉強が大変でしたが、合格をいただいた時はとても嬉しかったです。

年々複雑化する環境におかれた子どもたちを、チームとしてサポート。

今は18歳未満の児童に関する様々な相談や、児童虐待通告に対応しています。電話対応、面接、家庭訪問、それに付随する記録作成、会議資料作成が主な仕事です。保護者や子どもとの面接を通して、課題解決のための方法を一緒に考え、子どもとそのご家族の生活がより良い状態に向かうためのサポートを行っています。
児童虐待相談対応件数は年々増加しており、子どもを取り巻く環境や家庭の問題も複雑化していく中、どのように支援していくことが最適なのか、答えを出すのがとても難しい業務です。時々、対応に行き詰まることもありますが、職場の上司や各専門職、学校や市町村などの関係機関と協働しながらチームとして課題と向き合っています。

時には思いがぶつかることもあるけれど、それはみんなが必死に向き合っている証拠。

虐待通告を受けたときは早急に対応し、必要に応じて家庭訪問や面接を行います。保護者の方にとって児童相談所との関わりはあまり良い顔をされないこともありますが、「何が子どもにとって一番良いのか?」を常に考えながら進めています。
業務の特性上、緊張感のある場面も避けて通れませんが、悩みごとがある時は1人で抱え込まず、上司やペアの児童心理司に相談しています。色々な意見を持っている職員がいるので、時には思いがぶつかることもありますが、それはみんなが真剣に考え、より良い答えを出そうと必死に向き合っているからこそ。普段はとても和やかな雰囲気の職場で、気軽に話ができる人間関係があるので、そうやって本気でぶつかれるのだと思います。上司は「あの案件どう?」とよく声をかけ、見守ってくれているので、安心して業務に向かうことができます。

嬉しさも、辛さも正面から向き合ったからこそ言ってもらえた「先生が担当で良かった」のひと言。

わかたけ学園で勤務していた頃、担当していた児童とその保護者の方から「先生が担当で良かった」と言ってもらえたことがあります。その児童とはぶつかることもありましたが、嬉しいことも、辛いことも含めて正面から向き合ったからこそ、その関係性が築けたのだと思います。
この仕事は正解がないので悩むことも多いですが、最終的に「相談して良かった」と思ってもらえるよう、一つひとつの家庭に真摯に向き合い、業務に取り組みたいと思っています。

求職者の方へメッセージ

児童福祉の仕事は、時には子どもの人生を左右するほど責任が重く、判断の難しい仕事です。面接や会議などが時間外に入ることもあり、一件一件真摯に対応しているからこそ、心身ともに疲れ切ってしまうこともあります。しかし、子どもや、子どもが生活する様々な家庭と関わる中で、日々心動かされ、大きなやりがいを感じることができる、かけがえのない仕事でもあります。
もし立ち止まってしまっても、必ず周りの人が支えてくれるので一人で悩みを抱え込む必要はありません。子どもたちの明るい未来のために、一緒に頑張りませんか?

※2022年10月取材、撮影時のみマスクをはずしています。
※所属・役職等は取材当時のものです。