永井 元
平成24年度採用
出雲保健所 環境衛生部 衛生指導課
主任
大学院に在学中、自分の持っている資格や知識を活かせる「食品衛生監視員」に興味を持ち、地元・島根県庁の採用試験を受験。入庁後は食品衛生や動物愛護に係る様々な業務を経験し、現在は、新型コロナウイルス感染症の対応も行う。
保健所での食の安全・安心を守るための業務の他、保健環境科学研究所等で試験検査や調査研究などにも従事し、食品衛生に係る幅広い仕事に携わることができることが、この仕事の魅力です。
平成24年度〜平成26年度
浜田保健所 環境衛生部 食品衛生機動監視課
新卒で入庁し、初めての県西部で県職員生活がスタート。
平成27年度~平成30年度
益田保健所 環境衛生部 衛生指導課
動物愛護の業務にも携わる。
令和元年度~令和2年度
健康福祉部 薬事衛生課 水道グループ
水道業務の担当となり、勉強の毎日。
令和3年度〜
出雲保健所 環境衛生部 衛生指導課
食品衛生の他、新型コロナウイルス感染症の対応にも当たる。
学生時代は大学院に進学し、周りの人のように民間企業の研究職に就けたら良いなと漠然と考えていました。そんな時、大学の先輩が地元の「食品衛生監視員」の採用試験を受けると聞き、どんな仕事なのか興味が湧きました。詳しく調べると食中毒や食品衛生に関わる仕事だと分かり俄然興味が出たところに、島根県庁でも募集していると知り、私も採用試験を受けることに決めました。
大学で取得した資格や知識を活かせるだけでなく、地元で働けることも大きなポイントでしたね。
現在、出雲保健所で飲食店等の営業許可の手続きや施設監視、講習会の講師などを担当しています。食品営業者や県民の方と直接お会いする機会がありますが、食品衛生に関する知識が豊富な方やあまりご存じない方など、色々な方がいらっしゃいます。あまり詳しくない方と接する時は、その方に合わせて話し方を変えたり、分かりやすい言葉で説明するなど、できるだけ相手の立場に立ってお話することを心掛けています。こちらが説明する内容を全て理解していただくことは難しいとは思いますが、それでも「丁寧に説明してくれてありがとう」と感謝の言葉をいただいた時は嬉しかったですし、この仕事のやりがいを感じる瞬間の一つですね。
県の食品衛生監視員は、未知の食中毒の検査を行ったり、より簡明な食中毒検査の方法を編み出していくなど、まだ世の中には浸透していないことに対し、原因の調査や再発防止への対策を考えていくといった最先端の仕事ができる職業です。
そのため、日々経験を積み重ねることや勉強していくことが必須ですが、島根県庁では働く上での研修制度がしっかり整っています。例えば、厚生労働省が主催する食品衛生監視員の研修があった時は、約1ヶ月に渡る長い研修期間でも快く参加させてもらいました。研修では他の自治体の職員の方と一緒になり、各々の自治体の状況について情報交換ができ、とても参考になりましたし、さらに仕事に対するモチベーションが向上しました。このような時間を設けてもらえることは、とてもありがたいと感じています。
食品衛生監視員は県内の保健所で勤務することが多く、基本的に食品衛生に係る業務に携わりますが、動物愛護や感染症、水道などの食品衛生以外の業務を担当することもあります。また、現在、全国的に猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症等の未知なる感染症や食中毒に対しても保健所職員として対応しなければなりません。感染症や食中毒は、検査や予防を行ってもすぐに結果が見えてこないこともあり、非常に難しい仕事でもあります。そのため、食品衛生に係る業務はもとより、様々な業務を経験していくことで、どんな状況に対しても臨機応変に対応できる職員になりたいと考えています。