伊藤 寛人
令和3年度採用
西部農林水産振興センター 益田家畜衛生部
獣医師
高校在学時に「公務員獣医師」という職業を知り、獣医学科のある大学に進学。卒業後は目標どおり公務員獣医師として島根県庁に入庁し、日々県民の健康のために邁進している。休日は趣味のアウトドアを楽しむなど、プライベートも充実。
一般獣医師の診療ではできない規模の動物の管理ができ、また、病性鑑定や研究などにより、知識の深掘りと自己研鑽ができるところがおもしろいと思います。地域の畜産農家さんの全てに関わることは、公務員獣医師でしかできないことです。他ではできない、広い視野での仕事にやりがいを感じます。
令和3年度〜
西部農林水産振興センター 益田家蓄衛生部
新卒で今の部署に配属されました。防疫業務の担当として、主に検査業務を行っています。
幼い頃から医療の道に進みたいと考えていました。中学生までは人の病気や怪我を治療する医師に憧れていましたが、高校生の頃に「家畜の獣医師が足りていない。病院のお医者さんみたいな表舞台ではないが、世の中には縁の下の力持ちが必要」という話を聞き、公務員獣医師を目指すようになりました。
その際、地元に貢献したいという思いや、奨学金制度が充実していることなどもあり、島根県での就職を前提に獣医学科に進みました。6年間という長い学生生活で獣医学を学び、卒業後は目標としていた島根県庁の公務員獣医師に採用されました。
私は高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫、豚熱などの家畜伝染病の「予防」と「まん延防止」に関わる検査業務や、家畜の死因究明のための解剖などを行っています。獣医師と聞くと、動物の病気を治すというイメージがあるかもしれませんが、私の仕事では治療行為は一切行っていません。その代わり、後に人が食べる動物の健康を守ることで、人間の安全に繋がっていく重要な責務を担っています。
日々の業務では、書類作成などの事務処理や検査など細かい作業も多いのですが、忙しくなったら一呼吸置いて、心を落ち着けて仕事に取り組むよう意識しています。また、分からないことは分からないと正直に言うこと、その分後からしっかり調べることも大切にしており、日々成長できるよう努力しています。
私たちの仕事には「会話力」がとても大切だと思っています。感染症予防のため農場への衛生指導や協力依頼をしたり、何か病気が発生した際の聞き取り、検査、結果の説明、それを受けての指導など、農家の方や業者の方、他の公務員など様々な立場の方と話す機会が非常に多いです。学生時代から色々な立場の人の話を「聴き」、自分の考えを「伝える」機会を意図的に増やしていたので、今それが活かされていると思います。 また、「一つの農場に一人の担当者」ではなく、複数人で役割分担をしているので、職員の間でもコミュニケーションは重要です。私の職場は若い獣医師が多いので、冗談も交えながら毎日楽しく仕事ができています。
良い仕事をするためには、「やるべきことはしっかりとやる、力を抜くべきところはしっかり抜く」というような要領よく仕事を回せる人になりたいです。今はまだ業務の全体像が掴めていないので、どこで力を抜いたら良いか分からないのが現状です。今後はまず全体像をしっかりと把握し、上司や先輩職員の仕事のこなし方を学んだり吸収しつつ知識も増やして、それを常にアップデートし続けるよう励んでいきたいです。